USBプロトコルアナライザーは、USBバス上を流れるパケットをキャプチャして解析する装置であり、USBデバイスの開発には欠かせないツールです。
プロトコルアナライザーは、図のように、USBホスト、USBデバイス、および解析用パソコンを接続して使用します。アナライザーはホスト・デバイス間で行われている通信の内容をキャプチャし、解析用パソコンに送ります。解析用PCにはあらかじめアナライザーの付属ソフトをインストールしておき、キャプチャしたパケットを解析・表示・保存します。
プロトコルアナライザーを使うと、ホスト・デバイス間で行われている通信内容をさまざまなレベルで解析することができます。
コントロール転送を例にとると、トランスファー(転送)レベルの表示では、セットアップステージ・データステージ・ステータスステージから成る一連の転送がひとまとまりとして表示され、デバイスリクエストや標準ディスクリプターなどを解析して読み取ることができます。
トランザクションレベルの表示では、トークンフェーズ・データフェーズ・ハンドシェイクフェーズから成るトランザクションが解析の単位となり、ホストがデバイスに対して送信を行うOUTトランザクションや、デバイスから受信を行うINトランザクションなどの内容を確認することができます。
パケットレベルの表示では、パケットを構成する各フィールド(パケット識別子(PID)やペイロード、誤り検出符号(CRC)など)の内容を見ることができます。